
行きたい店行きたかった店を訪ねると、跡形も無い。
そんなことがよくある新橋界隈。
新橋三丁目桜田公園から、こんな高層ビルが迫り来る景色を見ることがあるなど考えたことがなかった。
この新しくニョキニョキと生え伸びるビルは、探している店の址に建っているのかもしれない。
この勢いのまま、ビル風渦巻く殺風景な町になってしまうのだろうか。
- 2006/10/07(土) 23:57:02|
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同じ場所から右へ45度ターンすると、景色は飯塚市の中心街。
「千鳥屋総本店」や「ひよ子本舗吉野堂」などの、全国区菓子の本店もある。
炭鉱が栄えた時代は、全国から人が集まってきたから、全ての地方の人の口にも受け入れられる味が研究され、菓子類だけでなく味自慢の店が結構ある。
小説「青春の門」の舞台になったこの町は、わが青春の舞台でもあった。
歓喜と失意の点字が数多く残る特別な空間なのだ。
- 2006/10/02(月) 06:56:12|
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三連のこの三角山が、昔も今もふるさと飯塚のシンボルである。
だがしかし、そう思っている人間は、現在は飯塚駅を中心に暮らす者たちに限られるのかもしれない。
このぼた山を見ている場所は、飯塚市の新しい中心になっている、新飯塚側の遠賀川土手である。
新飯塚は外相の麻生太郎氏のお膝元、麻生一族の町。
ここから見る景色は草木が茫々のぼた山が象徴する、いかにも寂れた趣の町景色だ。
ボクの実家はこのぼた山の下にある。
実家は生まれ育った家ではないが、母がボクが神奈川で家を建てた後に、もう息子には帰郷の意志がないと判断し、自分のために建てた家。
母がいるから実家と称している。
母がいる間は実家がふるさとにある。
母がいなくなればふるさとも消滅する。
この景色は様々な思いが立つ。
- 2006/10/01(日) 18:38:38|
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軽自動車でさえ通れない道幅の山道を、ゆっくり下る。
振り返るごとに遼雲は、雲ならぬ樹影に包まれやがては消え、換わって目前に開ける明るい日差しの駐車場が、引き戻された現の感あり。
やがてはここも広く知れ渡るであろうが、今あるゆったりとした世界を保ち続けてもらいたい。

遼雲の一角にカフェ&ブティック「Zeu(ゼウ)」がある。
今回は寄らなかったが、玄関右脇にデーンと据えられていたこの鳥の木像は、否応無く人目を引く。
出版社から送られてきた本が入っていた厚紙の封筒の裏に描いてみた。
ガムテープを剥がした後が面白い効果。
さて、長くお付き合いいただいた遼雲シリーズは、これにておしまい。
- 2006/09/26(火) 21:24:47|
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食べ終わって外に出たら、通行人やネオンや車・・・といったリアルな人間社会一色ではないところが、遼雲の魅力の一因である。
母屋に向かうときは、画面左の林側の小道を辿った。
帰りは時計回りに右側の小道を下ってみた。振り返ると木々の間に隠れ行く建物が見えるが、これは蕎麦を振舞うスペースではない。銅版の饅頭を焼く機械が垣間見えたが、焼いている様子は無かったし、何のためのスペースか謎のまま帰ってきた。
- 2006/09/24(日) 21:29:39|
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遼雲。
目で、感触で、味でもてなし送り出されて、暖簾をあとにすると、来るときの流れでは見落とした、小さな陶像が足を止めさせた。
苔た石臼の上に鎮座する高さ20センチ程度の一見大黒様らしき像。その膝元には石臼からこぼれ落ちそうに小銭が積まれていた。状況からして賽銭としての小銭には見えず、満たされた感謝の還元。人々の願掛けの対象とは無縁の小銭に見えた。
[うまいものは心満たす]の続きを読む
- 2006/09/23(土) 21:54:56|
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15分経った。
1杯のジュースのために、籐のランチョンマット。
眺めるだけで、うたい文句の“サラサラ血液”になっていくようなやさしい緑がグラスに揺れる。
摘んできたばかりの蕎麦の芽が香る。
認知症でわけがわからなくなっている母の顔もほころぶ。
「そばの芽ジュース」のメニューの下に書かれていたコピーは
『「ジュースが一番」の摂取法である理由。
重要な多くの栄養素のうちの1つである たとえばルチンの含有量のみをくらべても、蕎麦は水溶性のため茹で蕎麦1:蕎麦の芽100といった大きな差が生じます。蕎麦のもっとも効率的な栄養素の摂取方法として、蕎麦の芽ジュースとしていただくことが一番ということになります。』
能書きはどうあれ安心が喉を通っていくのがわかる。うれしい・おいしい・しあわせ!
小さなレモン絞り器が銘々についていて、好みでレモンスライス1/2サイズをギュッと絞って加え、さらに好みでハチミツを垂らして飲むのだが、そのままでも美味しい。
一杯480円。
季節メニューかもしれないがこれだけを飲みに来てもいい。そのときは2〜3杯!(ただし店内が込み出すと仲居さんたちは畑に摘みにいけない。だから食券売機にメニューが無いのだ。)
ランチタイムは「そばご膳」1500円が一番人気。いろいろ付いてくるようだが、食べ終わって食券の半券を持って外の道を下り、駐車場手前にあるカフェ&ブティックに寄ればコーヒーや紅茶が飲めるらしい。
次に訪れたら「そばご膳」で決まり。
- 2006/09/22(金) 04:33:37|
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あっと言う間に食べてしまったざる蕎麦。
写真も撮らずもちろん描かずじまいだ。
扇面形の陶の器に合わせて、扇面形のスノコ。
その上に絶品の更科蕎麦が盛られていた。
湯飲みは好きなものを選べるように、盆にとりどりに盛り付けるように供えられていたが、どの器も見事だが、それはここのオーナーが、大物陶芸家「則松金蔵」氏であるから。
氏の手になる器で、氏がプロデュースする家で食べる蕎麦。
則松氏が客人をもてなすために自ら打って出した蕎麦があまりにも評判のために、この八木山で「そば処 遼雲」を開業したとのこと。
この母屋のもっと上の方に窯と工房があり、ここへ来る途中に作務衣の気さくなおじさんから声をかけられたのだが、それが則松金蔵氏だった。
[待ちは長く食べるは速し]の続きを読む
- 2006/09/21(木) 23:59:11|
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注文を受けてから蕎麦を打つ。
ゆっくりの待ち時間。
蕎麦が来るまで、絵にも色待ち時間といたそうか。
普通なら長いと感じる待ちの時間が気にならない。
椅子。テーブル。床。壁。梁。。。。見て楽しむものが多い。
見て驚くものが多い。
釘を使わぬ工法の建物は、木組みの面白さ、美しさが見事だ。
次第に、食券販売機は必要なものと感じはじめる。
空間の広さと分かれた部屋。
仲居さんが空間にいないことがある。
人の出入りはつかめない。
メニューは時期のものがある。
券売機は。必要だ!
ただ、券売機を環境にあった木の筐体とかにすればいいのだ。
さて。
いい香だ。
蕎麦が来た。
香が染まる〜

- 2006/09/20(水) 12:33:53|
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では、いよいよ母屋の玄関へ。
玄関の間口はゆったりサイズ。
金だらいのような大きな錆び色のドラが目に付く。だがまさかこれを打ち鳴らす人はいないだろう。叩くための棒切れは見当たらなかったし、叩かれ続けたら錆びは飛び散るはずだ。
一歩中に入ると床や壁の木材が全て分厚く重厚な趣で、衣桁にかけた豪華な内掛けが、和のものを食べに来たことを思い出させてくれた。
しかし、足元は分厚い絨毯。ペルシャのようだ。
靴を脱いだらスリッパを履かずにがっちりした作りの短い階段を上がり、これまた頑丈な作りのガラス格子戸を開ける。
言葉をなくす空間があった。
木肌の感触とペルシャ絨毯の感触を足裏で感じつつ、見上げると太い柱と梁に支えられた高い天井に圧倒される。
テーブルと椅子その他の調度品は、豪奢な揃えで蕎麦屋の常識を超えている。
幾つかの部屋があり、部屋ごとのインテリアは異なるのかもしれないが、我々が腰を据えたのは外の森が見える窓辺。
[“遼雲”]の続きを読む
- 2006/09/19(火) 23:57:20|
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さて、ではいよいよ母屋へ・・・
と、その前に。
前日訪れて定休日だったので出直したのだが、静寂の施設をせっかく来たのだから少し覗いて帰ろうと、いろいろ見てまわった。
玄関の左側に中の様子をうかがえそうな、カーテンも引かれていない大窓が見えたので、近寄ったそのとき、
ベルがけたたましく鳴り出した。
その激しく止むことなく鳴り響くベルの音を無視して散策するわけにいかず、退散した。
いくら山里といっても、警備会社の車がすっ飛んでくると厄介だ。
そそくさと退散したのだった。
- 2006/09/18(月) 21:30:50|
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母屋目指して10メートルほど歩く。
その途中にも、何のためのものかわからない小屋があったり、竹林があったりで、サッサと母屋にたどり着くのが惜しい小路だ。
- 2006/09/17(日) 23:56:24|
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それらしく建ててあるのではなく、
やはりどこからか移築したと思える、古き時代の建材と建築法の庵。
仕事部屋に欲しい。
- 2006/09/15(金) 23:21:18|
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ゆく先は、
新潟・六日町明治9年上棟の、小野塚家の蔵を昨年移築した物がベースの、大層立派な日本家屋で営む「そば処 遼雲」である。
口コミで車の行列が出来る店だから、当然空席待ちの人の行列が出来る。
一対の狛犬が案内するのはまずこの庵。
朱暖簾をくぐるとテーブルと椅子が並ぶ土間の庵は、空席を待つ人々のためのもの。
竹林のさざめき、谷川のせせらぐ音を愛でていると、苛立つこともなく待っていられるのである。
- 2006/09/14(木) 23:27:43|
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故郷の山里「八木山」は、子供の頃は単に福岡への通り道で、散策探訪の機会は少なく、自分としては情報も少なかった。
しかしここ数年の帰省で、八木山周辺の興味深い施設の多さを知った。
1週間前。初めて訪ねた“知る人ぞ知るそば処”は、そばの美味さはもちろん、家屋を含めた環境の凄さに感動した。
少しずつスケッチで紹介していこうと思う。
最初はお出迎えの陶製の狛犬から。
いかめしい顔つきの中に愛くるしさがあり妙に気に入った。
- 2006/09/12(火) 15:49:36|
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